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ブログ | 2023年08月21日

フロントオフィスオートメーションによって顧客との関係を向上させる方法

フロントオフィスオートメーション
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第一印象は重要です。

顧客は、企業とやり取りする最初の数秒で印象を形成し、その印象はいつまでも消えません。フロントオフィスを通じて重要な第一印象が形成されるだけでなく、残り続けるのです。この印象が将来の購買決定に影響を与え、実質的に企業の顔になります。

そうした理由から、建設的でシームレスな効率の良い意思疎通を常に可能にする、適切に管理されたフロントオフィスは、比類のない競争上の優位性をもたらします。フロントオフィスオートメーションを利用すると、これらの重要な要素を最適化し、現在の顧客中心の環境で成功するフロントオフィスを構築できます。顧客と組織の隔たりをなくすことによって、業務の簡素化と効率化が実現し、スタッフはお客様との長期にわたる関係構築に専念できるようになります。

フロントオフィスオートメーションには以下のようなものがあります。

  • 一般的な問い合わせや質問への対応
  • 苦情と払い戻し要求の処理
  • 状況の追跡
  • リードの育成
  • 注文処理プロセス
  • 営業チームのコミュニケーション
  • 販売プロセスの分析
  • 顧客データの取得

続きをお読みください。フロントオフィスオートメーションの世界を深く掘り下げ、フロントオフィスの役割を変革する可能性を探っていきます。

フロントオフィスオートメーションとは

フロントオフィスオートメーションは、その名の通りの働きをします。つまりフロントオフィスプロセスを変革する自動化のことです。もっと具体的に言うと、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)を使用して、人間の行動を再現することです。RPAはフロントオフィススタッフが利用できるデジタルワーカーを提供して、スタッフの手足のように機能します。これによって人手による管理作業の負担が軽減され、スタッフはより戦略的かつ創造的な活動に集中して取り組めるようになります。

RPAを人工知能(AI)と併用してインテリジェントオートメーション(IA) を構築すると、RPAはフロントオフィススタッフにさらに多くの価値をもたらすことができます。デジタルワーカーには、もっと複雑なタスクを与えることができます。たとえばデジタルワーカーは、自然言語処理(NLP)による音声理解や応答的コミュニケーションなどのコグニティブプロセスを処理できます。

デジタルワーカーはフロントオフィスワーカーと連携して働いていることを知っておきましょう。顧客体験(CX)プロセスのある時点では、営業サービスや顧客サービスなどの人間味溢れる対応からメリットが得られるでしょう。その一方、RPAは他の分野で多くのメリットをもたらします。RPAは、フロントオフィスが現在直面している次のような複雑な課題を解決するのに役立ちます。

  • 高まる顧客の期待
  • 高度なデータ管理ポリシー
  • 複数のチャネルでのコミュニケーションの管理
  • 業務量の急増
  • ツールとシステムを統合する際の顧客関係のあつれき

加えて、フロントオフィスオートメーションのトレーニング、業務プロセスの最適化、効果的な管理に対して最適な投資を行えば、フロントオフィスは効果的かつ効率的に機能し、ビジネスにプラスとなる顧客体験をいつでも提供できます。

フロントオフィスオートメーションのメリット

現在の課題の対処にフロントオフィスオートメーションがどのように役立つかについて、少しお分かりいただけたと思います。フロントオフィスオートメーションのその他のメリットについて、もう少し見てみましょう。

  • 顧客体験の向上。結局のところ、フロントオフィスオートメーションが顧客にメリットをもたらすのは、顧客がさらに有意義な経験をしたときです。つまり、顧客の問い合わせが素早く処理され、提供される情報の精度が上がり、顧客に寄り添ったやり取りが行われるときです。
  • 従業員体験の向上。良い影響を受けるのは顧客だけではありません。デジタルワーカーによって、従業員が疲れ果てることがないように、より興味深い仕事に集中できるようになり、、スキルアップの機会が得られます。
  • コンプライアンスの強化。デジタルワーカーはデータを継続的に監視し、コンプライアンス違反の活動を検出して解決できます。さらに、監査と報告に欠かせない全活動に関する正確な記録を保持します。
  • 業務効率。デジタルワーカーは人間よりずっと速く業務を遂行します。そのため生産物の品質はそのままに、業務完了までの時間が短縮されます。人間の担当者は、重要な戦略的業務に集中する時間が増えることになります。全体として見れば、リソースの割当が最適化されます。
  • コミュニケーションとコラボレーションの向上。活動は単独で行われるものではありません。フロントオフィスオートメーションは、フロントオフィスとバックオフィスをつないで、コミュニケーションとコラボレーションを迅速化し、複雑なプロセスを改善することができます。
  • 取引時間の短縮。デジタルワーカーは、人間の5倍の速さでタスクを実行できます。そのため即時の意思決定が可能になり、取引の迅速化と効率化が実現します。
  • エラーの削減と信頼性の向上。デジタルワークフォースは24時間365日稼働し、休暇も病欠も不要であり、生産性が低下することもありません。これに加え、疲れたり注意散漫になったりしないため、常に正確にタスクを実行します。
  • 拡張性。進化するニーズに合わせて、フロントオフィスオートメーションを拡大/縮小できます。そのためフロントオフィスは常に俊敏に行動し、業務量のどんな変動にも対応できます。
  • コストの削減。デジタルワーカーは、ヒューマンワーカーと同じ結果を出すとき、同じ数のヒューマンワーカーより生産性が高く、コストが低くなります。導入の先行投資は高くなるかもしれませんが、企業にとって大幅な運用コストの削減につながる長期的なメリットがあります。

フロントオフィスオートメーションの例

フロントオフィスオートメーションは実際にはどのように使われているのでしょうか。業界での具体的な例を見てみましょう。フロントオフィスオートメーションの応用例をご紹介します。

ヘルスケア

医療業務のフロントオフィススタッフは、患者にとって重要な窓口です。現場を滞りなく回す責任があります。たとえば心地良い環境を整え、予約を取り、支払いを回収し、問い合わせに答える必要があります。

ヘルスケアにおけるRPAとデジタルワーカーは、こうしたフロントオフィス業務の一部、特に医療提供者にとって最も時間のかかるプロセスの1つである患者のスケジュール管理と予約に関する業務を削減し、スタッフが患者に専念できるようにします。

IAとRPAがあれば、患者は自分自身でセフル予約システムにアクセスし、患者記録と予約を確認、変更、更新できます。スタッフは管理業務の調整、文書の印刷とスキャン、データセットの再入力に何時間も費やす必要がなくなります。その分、必要不可欠なフロントラインケアの提供、患者満足度の向上、医療提供の全体効率の向上に時間を費やすことができます。

旅行・サービス業

旅行・サービス業のスタッフは、顧客との連絡役だけでなく、客室清掃、セキュリティ、メンテナンス、マーケティングなどの他のあらゆる部門との連絡役も担っています。スタッフは日々の業務で複数の課題に直面します。非常に重要な課題の中には、適切なサポートと効果的なシフトスケジュールがあります。

IAとRPAは、時間のかかる繰り返し作業を自動化するため、このような課題の解決に役立ちます。その結果、スタッフは事務処理に追われるのではなく、お客様に合わせたサポートの提供に専念できます。データ入力、文書処理、お客様からの問い合わせ、レストランの予約などはデジタルワーカーが行い、フロントラインスタッフの負担を軽減します。

さらにIAは、稼働状況、スキルレベル、ビジネス需要を分析してスタッフのスケジュールを最適化することによって、予定のかち合いを減らしたり、ピーク時に適切なカバレージを確保したりできます。

銀行と金融

銀行のフロントオフィスは金融機関と顧客との重要な連絡窓口であり、顧客のオンボーディング、アドバイザリー、取引処理、資産管理などについての重要なやりとりを促進します。スタッフはあらゆる複雑な作業や人手による管理作業に追われやすいため、顧客関係を育みキャッシュフローを増やす能力に影響が及びます。

ここでIAとRPAを使用すれば、手作業の銀行業務を削減できます。デジタルワーカーは、データ入力、身元調査、身分証明書の確認といった日常タスクをこなすことができます。リード育成プロセスの自動化も可能なので、フロントオフィスのスタッフは積極的なアップセルに専念できます。IAを使用すると、規制基準への準拠はずっと簡単になります。デジタルワーカーは疑わしい取引やパターンを検出して、ほぼリアルタイムに脅威を分析できます。記録は安全に保管され適切に管理されるため、問題のない正確な監査証跡が得られます。

フロントオフィスオートメーションとバックオフィスオートメーション

フロントオフィスオートメーションとバックオフィスオートメーションは、別々でありながら連携の取れた役割を組織内で果たします。すでにご存知のように、フロントオフィスオートメーションで重視するのは、顧客対応プロセスの解決です。オートメーションソフトウェアを使用すると、従業員は単調な管理作業から解放されるため、顧客のエンゲージメントと満足を得るために多くの時間を費やすことができます。

その一方、バックオフィスオートメーションはビジネスを支える内部業務に専念します。内部業務には、顧客データ管理、文書処理、データ検証などがあります。ここでの自動化の目的は、バックオフィスのスタッフがワークフローを最適化し、人手による労力を削減できるようにすることです。バックオフィスオートメーションによって、大抵は、ビジネスの減速につながる管理業務の苦労を軽減できます。

ビジネスを成功させる本当の秘訣は、フロントオフィスとバックオフィスのオートメーションを統合することです。2つがあれば、顧客対応プロセスと内部業務の間のデータの流れがスムーズになり、フロントオフィスでの顧客とのやり取りがバックオフィスで正確に処理、管理、実行されます。円滑な統合によって、人手を介した引き継ぎがなくなり、データエラーが減り、対応時間が改善します。最終的には生産性と運用性が向上し、顧客に対する一貫性のあるサービス提供が強化されます。

一般的なフロントオフィスオートメーションのツール、ソフトウェア、戦略

フロントオフィスオートメーションで効率的かつ効果的なやり取りを促進するには、適切なツールとソフトウェアに投資する必要があります。ここでは、そのためのヒントをいくつかご紹介します。

  • センターオブエクセレンス(CoE)を組織する。熟練したナレッジワーカーから構成されるこのチームは、自動化のベストプラクティスを組織に浸透させるでしょう。CoEは、適切なスキルを組み合わせたり、テクノロジーチームが準備を整えたり、リソースを効果的に割り当てたりできるように支援します。
  • ロー/ノーコードオートメーションソリューションを使用する。多くの場合、現場の従業員が直接オートメーションを扱い操作します。現場の従業員にノーコード/ローコードオートメーションのサポートを提供すれば、オートメーションが使いやすくなり、現場の従業員はITチームに頼らなくても、顧客のニーズにさらに柔軟に対応できるようになります。IAは企業が開発したノーコードオートメーションであり、より多くの価値を提供できるようにRPAを後押しするものです。IAがこれをどのように実現するかについての詳細をご確認ください。
  • デスクトップでオートメーションを安全に実行する。フロントオフィスの多くの従業員は自分のデスクトップを使用して、繰り返し作業を日常的に遂行しなければなりません。SS&C | Blue Prism® Desktopなどのソリューションを使用すると、デスクトップ上で従業員をサポートするデジタルワーカーが展開されます。これによりエラーが軽減され、コンプライアンスが確保され、従業員は顧客対応に費やす時間を増やすことができます。

フロントオフィス業務の向上

要約すると、フロントオフィスオートメーションは貴社のような企業が業務に変革をもたらすことができるように支援します。組織は、RPA、IA、AIテクノロジーを活用することによって、顧客体験を強化し、効率を高め、生産性を向上させています。デジタルワーカーが繰り返しの多い管理業務を処理するため、フロントオフィスの従業員はもっと価値の高い業務に専念できます。

フロントオフィスオートメーションを導入すると、競合他社に先行できるだけではありません。従業員の能力を高め、顧客満足度を向上させ、未来に向けた持続可能な成長を促すこともできます。

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