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ブログ | 2023年12月11日

カスタマーサービスの苦情処理に生成AIを活用する方法

生成AIによるカスタマーサービス
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自動化と生成AIによる顧客体験の改善

生成AI(人工知能)によってAIの能力は拡張されており、現在、組織は自動化されたプロセスでこれをどのように利用できるかに注目しています。

このデモでは、自動化に生成AIを導入することで、顧客体験を向上し、処理を自動化し、従業員の意思決定を支援する方法を紹介します。

生成AIについて:大規模言語モデル(LLM)で学習されており、テキスト、画像、動画などの形で「新しい」コンテンツを生成します。

インテリジェントオートメーションについて:ロボティックプロセスオートメーション(RPA)、AI、業務プロセス管理(BPM)、機械学習(ML)などのテクノロジーを組み合わせて、業務プロセスを自動化します。

カスタマーサービスの苦情処理に生成AIを活用する方法

保険業で、顧客からの苦情に対応する場合を想定してみます。

苦情は、従業員と顧客の両方から生じるものです。

  • 大量のデータがある。
  • 手作業にはエラーが起きやすい。
  • 回答が遅い。

では、生成AIとインテリジェントオートメーションを組み合わせるとどうなるか、見てみましょう。

例1 - 生成AIによるカスタマーサービス

レベッカは、保険料の値上げに不満を感じています。そこで、保険会社に苦情を申し出ました。

この苦情メールは、当社の業務プロセス管理(BPM)ソリューションであるSS&C | Blue Prism Chorusによって取り込まれます。IAデジタルワーカーが生成AIを活用して回答を作成する間、Chorusはこのプロセスのオーケストレーターとして機能します。

生成AIによるカスタマーサービスの苦情処理

最初のステップでは、生成AIは、初期対応のパーソナライズに役立ちます。一般的なメールテンプレートを使用したり、カスタマーサポート担当者に回答全文を入力させたりする代わりに、生成AIは自然言語処理(NLP)機能を使用して、レベッカの苦情のコンテキストをそのまま理解します。

生成AIによるカスタマーサービスの苦情処理

その知識ベースを使って、AI対応のデジタルワーカーは、人間が対応するよりもかなり早く回答を作成し、作業中に問題があればフラグを付けます。この例では、レベッカは保険証券番号を明記していなかったため、デジタルワーカーは詳細を求めました。保険会社がレベッカの保険料が引き上げられた理由を確認するために、保険証券番号が必要です。

この時点で、生成AIは、提供された情報ではその苦情に対応できないため、その苦情を完了とマークします。生成AIは、人間が把握している情報を抽出し、苦情の種類を分類し、レポーティング目的で使用できるようになりました。

生成AIによるカスタマーサービスの苦情処理

カスタマーサービスにおける生成AIの活用方法については、以下のデモビデオをご覧ください。


例2 - 生成AIによるカスタマーサービス

この2つ目の例では、ヘレンが、自分の受けたカスタマーサービスに不満を感じています。そのため、メールで苦情を伝えました。

このケースでは、デジタルワーカーがカスタマーサービスの不備と担当者を特定し、AIが関連データを含むメールを作成します。AIは、ヘレンの苦情が調査され、対処されることを確約する回答文を作成しました。

生成AIによるカスタマーサービス

元のメールには、保険証券番号、保険金請求番号、顧客名が記載されており、これらすべてを生成AIが抽出してプロセス管理システムに渡します。生成AIは、苦情の種類をカスタマーサービスの不備と判定し、保険会社にさらなる調査を行うよう推奨し、次の対応について具体的な提案を行います。

生成AIによるカスタマーサービス

このケースでは、保険会社は顧客に救済措置を適用します。Chorusはデジタルワーカーを起動し、支払いを完了します。

生成AIによるカスタマーサービス

デジタルワーカーは、アカウント記録から関連する顧客と支払いの詳細を取得し、支払いを実行します。このプロセスを完了するため、ヘレンには標準的な返信メールで救済措置が通知されます。

苦情処理プロセスの構築方法

Chorusを利用します。Chorusのローコード設計フレームワークは、AI、人間、デジタルワーカー間のインタラクションをオーケストレーションします。

生成AIによるカスタマーサービスのBPM

生成AIサービスでは、リクエストの結果を引き出すに具体的なプロンプトが必要です。これらは同じローコード環境を使用して構成されるため、ビジネスユーザーは、プロセスやビジネスの発展に合わせて簡単に変更できます。

AIをRPAやBPMなどのIAテクノロジーと併用することで、エンドツーエンドのプロセスを、ローコード開発でさらに効率的に自動化できます。

カスタマーサービスプロセスにおける生成AIとインテリジェントオートメーションについて、大局的に考える方法をご紹介します。

カスタマーサービスに生成AIを活用する際の課題とは

本格的に導入する前に、生成AIのための準備を確認しておきましょう。導入に際して解決すべき課題は、以下のとおりです。

  • AIを活用したシステムに、適用される法律や規制を遵守させるAIコンプライアンス。
  • 生成AIモデルのモニタリング、学習、管理におけるベストプラクティスと正確性を確保するAIガバナンス
  • AWSやSS&C Blue PrismのIA向け生成AIなど、ビジネス目標に最適なAIソリューションの発見。
  • テクノロジーを活用する方法に関する、カスタマーサービス担当者のトレーニングと教育。
  • ヒューマンインザループ(HITL)品質チェックの確立と、プロセスの効果的な実行。

カスタマーサービスに生成AIを活用するメリット

実務上、生成AIは、特にインテリジェントオートメーションと併用することで、カスタマーサービスに多くのメリットをもたらします。

  • 業務量の多いコンタクトセンターの負担を軽減。
  • コミュニケーションをきめ細かく合理化することで、顧客対応を改善。
  • 顧客の問い合わせに対する応答時間を短縮。
  • サービスの質を改善することで、顧客満足度を向上。
  • カスタマーサポートチームに魅力的な仕事を提供することで、従業員満足度を向上。
  • 生成AIが顧客データを迅速に分析し、カスタマーサービスを改善する有用な洞察を提供することで、レポーティングと洞察の質が向上。

生成的AIによって、顧客からの苦情の受付、処理、対応、フォローアップの方法に新たな進化がもたらされています。組織は、顧客体験を追跡し、高品質の製品やサービスを継続的に提供し、担当者が価値の高い仕事に集中できているかを確認できるようになります。

顧客体験をパーソナライズし、カスタマーサポートプロセスを効率化しましょう。生成AIの自動化を検討することで、アイデアを実現する方法をご確認ください。詳細は当社までお問い合わせください。

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